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 平成30年度神奈川地学会巡検 伊豆半島ユネスコ・ジオパーク

火山が造った伊豆の大地 城ケ崎―大室山 地学巡検報告(1)

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(写真)城ヶ崎海岸 大室山溶岩流柱状節理

主 催 神奈川地学会 ホームページ http://es-kanagawa.com
実施日  2018年10月20日(土)

巡検の趣旨

大室山は、約4000年前の噴火でできた海抜580mの単成火山スコリア丘。溶岩流も発生して、海に流れ込んで城ケ崎を形成した。黒潮の恵みと相模湾の深海地形が豊かな海の恵みを提供しているこの地は、伊豆半島ユネスコ・ジオパークの代表的なスポットの一つである。現地ガイドのご案内をいただき、伊豆単成火山群の自然を学んだ。

見学コース

(1)ジオテラス伊東(伊豆半島ジオパーク伊東ビジターセンター:高原駅に併設)見学。

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伊豆高原駅に併設されたジオテラス伊東(伊豆半島ジオパーク伊東ビジターセンター)を出発の起点としました
駅に併設されたジオテラス伊東は、伊豆高原の地学探訪の玄関口にあるミニ博物館として、なかなかの充実。ジオパークとしての知の拠点として、重要な岩石標本や各種絵図を取り揃えていました。ミュージアムショップも充実。南から来た伊豆半島を学ぶ羅針盤です。

なお、伊豆半島全域にわたってビジターセンターが展開され、伊豆半島の地学についての情報に触れられるようになっていることは、「ユネスコ・ジオパーク」の名にふさわしい取組みです。

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ジオセンター内で開会行事。講師の田畑あさえ氏、金子浩之氏とご挨拶。

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門田会員提供の石灰藻化石も展示されている。

(2)城ケ崎・吊り橋、大淀タイドプール(柱状節理と奇蹟のサンゴ観察)

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橋立の吊り橋方面に向かう。このあたりの斜面はすべて、大室山溶岩流。

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溶岩流が海に達した現場・柱状節理の断面を見ることができる。

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溶岩流は、冷えて固まっていく過程で、体積が減少し、六角形や五角形の摂理面を形成していく。ゆっくり冷える場合の方が柱の径は大きくなり、冷える速度が速いと径が小さくなる傾向がある。海面に接した方の摂理が小さいことがわかる。

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この摂理が作り出したタイドプールに、「奇跡のノウサンゴ」が生息していることを門田会員が調査し、保護している。

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門田氏水中撮影

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当日の水面から観察できた元気なノウサンゴ。美しい。「南から来た伊豆半島」を物語っているようである。

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昔はなかった、溶岩流の解説。ユネスコジオパークとしての充実発展が素晴らしい。

(3)天然記念物のポット・ホールの玉石見学。

溶岩流の中にできた、奇跡の玉石はこの溶岩流の小さな谷にある。アクセスはかなり危険。

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講師、田畑氏の指し示す方向に、「奇跡の玉石」溶岩流の小さな谷底にできている。

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波が洗った瞬間。ボールベアリング状態で回転する。

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伊豆高原駅併設のジオテラス伊東では、この実物大レプリカと解説のコーナーがある。
実に見事な地学展示。伊豆高原を訪れる人々には是非、来館してほしい。

ジオテラス伊東(伊豆半島ジオパーク伊東ビジターセンター:高原駅に併設)

その2に続く。→


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